昨年の11月末にYahoo!広告よりYDA(Yahoo!ディスプレイ広告運用型)の「サーチキーワードターゲティングの終了」と「オーディエンスリストターゲティング」への移行がアナウンスされました。
従来のターゲティングを再定義し、オーディエンスを柔軟に組み合わせた広告配信を目指すというのが狙いのようです。
今後は従来の「オーディエンスカテゴリー」と「サーチキーワード」は「オーディエンスリスト」の一つとして集約され、「オーディエンスリスト」の新規リスト種別「高度なセグメント」が新たに提供されることになります。
オーディエンスターゲティングの刷新後は下図のようなイメージになります。
■オーディエンスリストターゲティングとは?
オーディエンスリストターゲティングは下図の2種類のリストから成り立っています。「オーディエンス」というのは広告主自身が作成したオーディエンスリストで、「共通オーディエンス」はLINEヤフーが提供するオーディエンスリストになります。
引用元:Yahoo!広告ヘルプ オーディエンスリストターゲティングについて
■新機能の「高度なセグメント」とは?
以前の「サーチキーワードターゲティング」は、候補キーワード一覧から選択し、当該キーワードを検索したユーザーに広告を配信する仕組みでしたが、新機能「高度なセグメント」は任意のフリーワードでのキーワード入力になり、そのキーワードとユーザーの検索行動の類似性が高いユーザーに広告を配信します。以前は決められた候補キーワードからしか選ぶことができませんでしたが、フリーワードでの入力が可能になったことにより、より幅広い商材やニーズに対応できるようになります。
■「高度なセグメント」使用時の注意点は?
・「高度なセグメント」で入力するフリーワードには審査がある
いくらフリーワードとはいえ何を入力しても良いというわけではありません。広告データ利用基準に抵触するワードではターゲティングできず、「利用できないキーワードです」のメッセージが表示されます。
・オーディエンスリストはあわせて10件まで
1つの広告グループに対して、オーディエンスリストは「配信」と「除外」をあわせて10件です。「高度なセグメント」も10件に含まれるそうなので注意しましょう。
・ユーザーリストの蓄積に1~2日かかる
「高度なセグメント」のリスト作成後、ユーザーリストが蓄積されるまで1~2日ほどかかります。リスト作成後すぐに広告配信ができるわけではないので、注意が必要です。
・検索期間/検索回数の指定はできない
以前のサーチキーワードターゲティングでは、広告配信に利用する検索履歴の有効期間やユーザーが有効期間内にサーチキーワードで検索した回数を設定することができましたが、「高度なセグメント」ではシステムで最適値に調整するそうで、検索期間、検索回数指定ができません。
・検索キーワードごとの分析レポートの出力はない
「高度なセグメント」では検索キーワードごとの分析レポートの出力はありません。オーディエンスリスト別の統計画面を確認する必要があります。
なお、既存の「サーチキーワードターゲティング」と「高度なセグメント」はしばらく並行稼働していますが、最終的には「高度なセグメント」に移行するようです。まだ完全移行となったわけではないので、また新たな情報がわかりましたらお知らせいたします。