ライニング鋼管業界 Webサイト診断

 

ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年6月


目次

ジャパン. エンヂニアリング株式会社

診断URL:https://www.japan-eng.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
まずメインビジュアルとキャッチコピーから何の会社か分からないのは問題です。貴社の特長が分かるような画像やコピーに変更したほうが訴求力は高まるでしょう。次にコンテンツですが、【加工管について】【排水管再生について】は簡潔に説明され好感が持てる内容です。ただ動画で紹介されている「納期短縮への挑戦」が今のままではもったいないと思いました。動画を見たユーザーはきちんと理解してくれると思うのですが、約10分の動画を最後まで見る人はほとんどいないでしょう。せっかく貴社の強みでもあるので、動画とは別にコンテンツを用意したほうが効果的です。また【お困りごとから探す】は名前からイメージした内容と異なりました。今の内容を活かすのであれば【FAQ】に変更されたほうが自然です。ユーザーの悩みを起点としたコンテンツにリニューアルできれば、注目度の高いコンテンツになる可能性があるので、新たに作成されることをおすすめいたします。



ノーラエンジニアリング株式会社

診断URL:https://www.nowla.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
製造業らしい、シンプルなホームページです。“私たちは、お客様と共に配管の在り方をイノベートしました。” というトップのキャッチコピーは悪くはないのですが、少し漠然とした印象を受けました。もしこれを活かすのであれば、お客様の悩み起点から解決した事例のようなコンテンツを作成し、そちらに誘導したほうが説得力があります。【製品・技術情報】は特徴や仕様、詳細データがまとめられていて、動画で工法を知ることができたり初見ユーザーにも親切です。カタログもその場でダウンロードできる仕様になっているのは好ましいのですが、「ステンレス連結送水管」「NAPS工法」「ノーラコーティング鋼管」のページは特徴部分を読む前に「カタログダウンロード」のボタンがあり、クリックするとさらにカタログPDFダウンロードのボタンを押さねばならず、ユーザーにとっては二度手間になっています。「ノーラ工法」「CFジョイント」「フェライト系ステンレス加工配管」のように、複数のナビゲーションを選べるようなページに統一したほうが良いでしょう。ENGLISHのページは内容が乏しく残念な印象を受けました。グローバルサイトを用意するのであれば、本サイトと同等に力を入れるようにしましょう。



株式会社ベンカン

診断URL:https://www.benkan.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
一目でステンレス配管の会社だとわかるビジュアルに期待感が高まります。製品一覧も写真付きでわかりやすく、ウェビナーやWeb工場見学といった企画も素晴らしいです。「お知らせ」だけでなく「価値情報」「皆様の声」「コラム」も充実の情報量でまめに更新されており感心したのですが…全体の情報設計に気になるところが目立ちました。例えばグローバルメニューの【Sales 営業】【Factory 生産】はユーザーにとって本当に必要な情報でしょうか?「人の顔が見えるサイト」にしたかったのかなとは推察しますが、各々の挨拶を載せるよりもまとめて「選ばれる理由」などに再構成した方が響くコンテンツになるように思います。また、【Quality 品質】も強みをアピールするコンテンツです。まとめられるべき内容がばらけているので、かえって情報がぼやけてしまっています。カタログが請求制になっているのも良くありません。自由に閲覧できる競合も多いので、積極的に情報公開されることをお勧めします。最後になりますが、Googleカスタム検索を使っているためキーワード次第では他社の広告が表示されてしまっています。せっかくのユーザーを逃がさないためにも別ツールの導入を検討した方が良いでしょう。



株式会社P・C・Gテクニカ

診断URL:https://www.pcgtexas.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
TOPページのスライドショーのキャッチコピーが一貫性のあるメッセージで良かったです。 ただ、スライドの順番は ”劣化した配管を復活できれば建物の資産価値も末長く維持できる。” を最初にもってきて、”創業57年の実績と独自技術で給水管・排水管の更生工事に革命を。” を最後にしたほうが良いと思いました。その方がターゲットユーザーであるビル・マンション施設管理者に響くのではないでしょうか?とは言えとてもよくできたホームページです。【お問合せの流れ】も ”テナント様、ご入居者様へのご説明を大切にしています” から始まり、【施工の流れ】の出だしも”わずらわしい室内工事なしで1日施工も可能!” とユーザーの気持ちに寄り添えています。自分たちのPRしたいことが先に来るサイトが多い中、ユーザー視点でサイトを構築できています。同業者の手本になるサイトだと思います。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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