Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。
診断日:2020年8月
ファミリーボード株式会社
診断URL:http://www.familyboard.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
Web
サイトをつくられてからかなり時間が経過しているのではないでしょうか?インフォメーションは 2011 年 12 月が最新で、時が止まってしまっているように感じます。 Web サイトは「企業の顔」と言われています。まずはしっかりと情報を更新し、企業としての活動をアピールしていきましょう。トップの “住まいのあらゆる場所で活躍します というキャッチコピーは漠然としていますし、競合他社と比較して貴社の強みはどのような点なのか、残念ながら現時点では伝わってきません。また、 【 お問い合わせ 】 はメーラーが立ち上がるだけでお問い合わせフォームがなかったり、ユーザーが安心して Web サイトを利用する上で必須である常時SSL 化も未対応です。まずは貴社として誰に向けどのように Web サイトを運用していくのか、方向性を定めたうえで、少しずつ改善に取り組んでいきましょう。
株式会社イワクラ
診断URL:https://iwakura-corp.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“創業107 年 木とともに歩む” というキャッチコピーに歴史と説得力が感じられ、期待感の高ま
る Web サイトです。やや情報量は少ないですが構成がわかりやすくストレスなく閲覧できまし
た。グローバルメニューの 【 廃材受入 】 も独自性があり、環境意識の高さがうかがえて好感が持てます。しかし、「お問い合わせ」への導線の少なさが気になります。パーティクルボードの購
入やお見積り、廃材受入の相談など、 Web サイトを見たユーザーに「何」をしてもらいたいの
かよく考えた上で、そのための道筋をわかりやすく示してあげることが必要です。また、 【 廃材
受入 】 ページでは別途お問い合わせの案内をされているようですが、電話と FAX のみだとハード
ルが高くなりがちです。専用フォームを用意するなど Web で完結する方法も提示してあげた方
が親切でしょう。また、フォーム自体も自由度が高すぎるとかえって使いにくくなってしまう場
合があるので注意しましょう。最後に、 2020 年 8 月時点でお知らせが 1 件のみです。今後継続的
に更新されることを期待します。
新秋木工業株式会社
診断URL:https://s-akimoku.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
スマートフォンへの対応や常時
SSL 化にしっかり取り組まれているサイトです。ただサイトの
中身は薄く、新規開拓の点では Web サイトの機能を活かしきれていません。既存のお客様向け
に会社案内として使えれば OK という位置づけであれば現状のままで良いかもしれませんが、
今後新規開拓にも活用されたいとお考えでしたらサイト改善が必要です。まずはじめに競合と
比較して貴社の強みとなるポイントを Web サイトで紹介していくと良いでしょう。
最後に少し気になったのは、ページを開く際のスピードです。新規・既存関係なく貴社サイト
に来たユーザーにとって使いづらさを感じてしまう点なので修正されることをおすすめします。
また 2019 年 1 月以降お知らせが更新されていない点も気になりました。 Web サイトの方針を
含め今後どのようにサイトを活用していくのか一度考えてみても良いかもしれません。
株式会社ヤノベース
診断URL:http://www.yanobase.com/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
7
月に Web サーバー移動、ドメイン移管して SSL 対応を済ませたのは良いことですが、肝心の中
身がそのままです。特に残念だったのは事業内容の説明がほとんどないこと。自社の魅力や特
徴、思い入れなどが記載されておらず、検討のしようがない状態です。最低限の情報として、
パーティクルボードや合板、 MDF などの木材・断熱材の加工について詳細情報(スペック、価
格、納期など)を掲載することが必要です。その上で自社の特徴やこだわりなどユーザーの検
討を後押しする内容を盛り込まなければ、選ばれる Web サイトにならないでしょう。自社サー
ビスの情報をなるべく多く掲載するところからやり直すことを強くお勧めします。
※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。
執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/