肉盛溶接業界 Webサイト診断

 

ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年9月


目次

株式会社共進サーフェーシング

診断URL:http://k-sf.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“設備の高品質化・長寿命化をはかりませんか?” というキャッチコピーはユーザー目線で悪くないのですが、「肉盛溶接」が入っていないのはもったいないなと思いました。メインビジュアルは一番目立つ位置なので、貴社が何の会社なのか?またどんな強みを持っているのか?がパッと見て伝わる内容にするのが重要です。他のスライドも含め改善されることをオススメいたします。次に【事業内容】【納入・製造実績】ですが簡単な説明と画像のみのページが多く、現状のままではユーザーが検討するには情報が少なすぎます。貴社にお願いするとどんなメリットが得られるのか?が分かる【共進サーフェーシングが選ばれる理由】といったコンテンツがあるとより印象に残るサイトになると思います。細かな部分ですが、サイト上で半角と全角のカタカナが混在しているのが読みづらかったのですべて全角に統一されると良いでしょう。
最後にグローバルメニューが2段組みで幅を取りすぎている点も気になりました。メニューは5~6個に絞りすっきりさせてあげると良いでしょう。そろそろリニューアルを視野に入れサイト改善に取り組まれる時期に来ているかもしれません。



株式会社ウェルディングアロイズ・ジャパン

診断URL:https://waj.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
2020年10月にリニューアルされたホームページです。写真も見やすく、すっきりとまとめられています。このご時世ながら【採用情報】のぺージもしっかりと作りこまれており、企業の姿勢として好感がもてます。気になった点ですが、トップページのストーリーの流れや【事業内容】のメニューの順番が少しわかりにくいと思いました。トップのキャッチコピー “インフラ機器の耐摩耗にWAJの肉盛溶接技術で貢献します” は残念ながら少し漠然としていて、その下の「ウェルディング(Welding)=溶接 アロイズ(Alloys)=合金 当社は・・・」という部分を読んではじめて貴社のポリシーや企業の在り方がわかりました。その他にも「スマートウェルディング®」のビジョンを掲げていらっしゃいます。「貴社がどのような会社なのか」→「掲げるビジョンや強み」→「施工事例」という流れにしたほうが、全体的にすんなり入ってくるのではないでしょうか。【事業内容】の中の「自動溶接装置」や「自動除去加工装置」などの製品名をクリックするとカタログのPDFが開くだけ・・・というのも残念な気持ちになりました。せっかくWeb上で情報を公開するのですからカタログの焼き直しではなく、しっかりとWebページを作成するようにしましょう。NEWSが2020年10月でストップしてしまっているのも気になります。ホームページはリニューアルしてからが本番です。しっかりと運用を続けてほしいです。



テクノコート株式会社

診断URL:https://www.technocoat.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
ストレスなく閲覧でき、競合他社と比べてもレベルの高いサイトです。TOPページを開くと真っ先に ”〈ライブ実演デモ〉受付開始!” という案内が目に入るほか、「無料出張デモ」「サンプル製作」「カタログダウンロード」など複数のゴールを用意することでユーザーがお問い合わせしやすいサイトに出来ています。各ページの一番下にもフォームを設置するなど導線も多く、お問い合わせ獲得への意識の高さが窺えました。ただし、カタログは個人情報なしで閲覧できる企業が増えてきているので、フリーダウンロードにしてしまった方が好印象かもしれません。
また、【製品情報】【用途事例】は両者の相乗効果も期待できるつくりで魅力的です。事例の「関連キーワード」は便利な機能なのでもう少し目立つところに配置すると良いでしょう。それから各ページの動画を停止すると「その他の動画」に無関係な動画が表示されてしまうので設定の変更をオススメします。最後に、TOPの「お知らせ」が空欄のままになっていてもったいないです。きちんと更新内容を明記するようにしましょう。細かい点をいくつか指摘しましたが、いずれにしろよく出来たサイトであることに変わりはありません。



株式会社井田熔接

診断URL:https://www.idayousetu.com/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
自動TIG・プラズマ装置を日本で最初に導入した会社であり、お客様満足度アンケートでも高い評価を得ていることや、大阪産業創造館の雑誌や溶接新報にも取り上げられていて信頼性の高い技術の会社だということがわかりました。その魅力をパッと見た瞬間に伝えることがこのサイトの課題です。じっくり読めばわかるのですが、じっくり読む気にさせる工夫が必要なのです。グローバルメニューが多すぎることや、TOPページの文章を写真が邪魔していて読みにくいこと、お客様アンケートの結果がごちゃごちゃして見づらいことなど改善点は多いです。おそらく社内で作られたホームページだと思いますが、魅力のあるコンテンツに見合ったデザインにすることをオススメします。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

目次