ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。
診断日:2019年3月
エース技研株式会社
診断URL:http://www.ace-giken.co.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
日本語・英語併記にしたことが視認性を落としています。日本語で読みたい人・英語で読みたい人双方にとってマイナスのレイアウトです。英語のホームページは別途つくることをお勧めします。
500ページ以上のページを公開した比較的情報の多いホームページです。情報の整理整頓が課題です。まずグローバルナビが気になります。8つは多すぎるように思います。5つくらいに厳選できるとすっきり情報を探しやすくなるでしょう。ユーザーは一瞬でそのホームページを読み進むか閉じるか判断しています。不要な情報はなくしすっきり見せる必要があります。
それから他社にない強みや良さは何か?初めてホームページを閲覧した人にもパッと伝わると良いホームページになると思います。更新もできているし情報自体はある程度揃っているので、自社の強みとサポート情報を強化することをお勧めします。
SSLとモバイル対応も検討した方が良いでしょう。
武蔵エンジニアリング株式会社
診断URL:http://www.musashi-engineering.co.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
このホームページだけではないのですが、同業者の多くが2011年~2013年にホームページリニューアルしています。生産財メーカーのホームページは5~6年に一度のペースでリニューアルすることが多いので少しペースが遅いような気がします。必要がないのにリニューアルする必要はありませんが、それだけ長い間リニューアルせずに済むというのは、市場が成熟し製品開発や市場開発が難しくなっているからかもしれません。
ただ、古い作りとはいえさすがに情報はよく揃っています。【アプリケーション事例】や【ダウンロード】、型番検索など他ホームページにはないコンテンツも用意できています。
悪くはないのですが、斬新なデザインのホームページに移行した同業者もいるのでそろそろ手を打ったほうが良いでしょう。なんとなく進化が止まったように見えてしまうのがもったいない点です。
文字が小さく視認性が悪いこと、そして、SSLやモバイル対応していないことなども気になります。
株式会社ナカリキッドコントロール
診断URL:http://www.nlc-dis.co.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
よく考えて作られているホームページですが、前回のリニューアルからずいぶん時間も経過しているのでリニューアルの時期かもしれません。
製品情報の分類は「1液型」「2液型」「特注機」「周辺機器」とわかりやすかったです。あとは、製品一覧ページで初めての人でも自分に合った製品を選びやすいよう、一口で特徴を伝えられると良いと感じました。
そして、期待したのが【テストルーム】でしたが・・・中身は申し込みフォームと営業所紹介でした。テストルームにどのような設備がありどんなテストができるのか?そういった情報を期待する人が多いと思います。タイトルと中身のズレを修正することをお勧めします。
それでも、全体としては情報整理ができているのでストレスなく閲覧できました。ただし一部の同業者のホームページと比べると少し作りが古くなっているので、そのことで損をしているかもしれません。
岩下エンジニアリング株式会社
診断URL:http://www.iwashita-eng.co.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
製品紹介主体のホームページから脱却した意欲的なホームページです(好き嫌いははっきり分かれるかもしれませんが)。
少し不思議だったのが、このレベルのホームページを作っているのに常時SSLにしていないことです。リクルートを意識して岩下エンジニアリングという会社をアピールするホームページだと思うのですが、それならばセキュリティー対策は必須です。SSLは安心してアクセスしてもらうための条件の一つです。そうした配慮はしっかりした会社という印象を持ってもらうためにも不可欠だと思います。
個人的には好きなホームページですが・・・TOPページのアニメーションの時間が少し長すぎかな?と思います。製品情報やサポート情報など必要な情報をすぐに見たい人も多くいるはずです。そのあたりのバランスをいかにとるかということがこのホームページの課題だと思います。
トミタエンジニアリング株式会社
診断URL:http://www.tomitaeng.co.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
ホームページの作りが古く、そろそろリニューアルの時期かもしれません。リニューアルするなら ”二液混合吐出” や ”微量吐出” に徹底的にこだわった情報発信を行なうなど、自社の強みや良さをどのように表現するか、コンセプトを決めることをお勧めします。
それから【TOMIXニュース】が期待した情報と違い戸惑いました。お知らせやトピックスだろうと思ったのですが、製品紹介だったのです。製品紹介が悪いわけではありませんが、タイトルと中身がズレないようにしたほうが良いでしょう。
気がかりなのはお知らせがないこと。そして、サポート情報がないことです。サポート情報があることで既存顧客の満足度が向上するだけでなく、新規顧客にも安心感を与えます。
最後に、SSLとモバイル対応も検討することをお勧めします。
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Webサイト診断※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。
執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/