Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。
診断日：2021年1月
宮川ローラー株式会社
診断URL：http://www.miyakawa-r.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
パッと見てローラーメーカーだとわかるサイトになっているのは好印象です。ただ貴社の特長がサイト内で紹介されていないため、全体としてはあまり印象に残らないサイトでした。まずは貴社の強みがわかるようなコンテンツを作成されることをおすすめします。トップページに開発重視型の「Roller Solution Manufacture」を目指すとあったので、この部分から取り組まれてみてはいかがでしょうか。ユーザーにとって「Roller Solution Manufacture」はどんなメリットがあるのか？という視点でコンテンツを作成するのがおすすめです。
最後になりますが、展示会出展情報が更新されている点や新製品情報が掲載されている点は良いと思いました。ただ新製品情報に関してはいつ発売されたのかが分からないので、日付を記載した方がより親切です。まだまだ改善の余地があるサイトなのでしっかり運用してほしいと思います。
株式会社森高ローラ製作所
診断URL：http://www.moritakaroller.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルで、情報も整理された好感のもてるWebサイトです。
【ローラー製造】は特によく作りこまれており、特徴が4つのポイントにまとめられていたり、関連する加工技術や加工事例にリンクされていたりと、細部まで動線もよく考えられています。
気になった点ですが、せっかく特徴としてまとめられている部分がトップのキャッチコピーには活かせていないな、と感じました。例えば、“厳しい公差にも対応できる” “あらゆる素材にも対応可能” など、貴社ならではのウリをトップページでも打ち出していくようにしましょう。また、【加工技術紹介】や「加工事例」の内容も惜しいな、という印象です。動画を使ったり、実際の導入の様子を詳しく記載するなどもう少し内容を充実させれば他社にはない貴社独自のキラーコンテンツになるでしょう。お問い合わせフォームを含め常時SSL化も未対応です。ユーザーに安全にサイトを利用していただくためにも、早急の対応が必要です。
株式会社岡本ローラ製作所
診断URL：http://www.okamotoroller.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
競合他社に比べて情報が少なすぎます。特に【製品紹介】は写真とごく簡単な説明文のみで「詳細はカタログをご覧ください」というつくりになっており、あまりに不親切だと感じました。EXSUSに至っては製品画像がなく、カタログも「製作中」で、はっきり言って製品について何もわかりません。恐らくカタログを含む製品情報と会社案内を見てもらうためだけのサイトなのだと思いますが、今のままではその機能すら満たしていない恐れがあります。まずは製品情報を充実させましょう。
それから、貴社ならではの強みを表現されることをお勧めします。70年近くも事業を継続されてきたのですから他社にはない何かがあるはずです。例えばTOPページの ”既存ゴムロールの巻替え及び芯金からゴムライニングまで一貫の新規製作” ”多数の材質を保有” などを起点に、魅力が伝わるコンテンツの制作を検討されてみてはいかがでしょうか。
株式会社シープロン化成
診断URL：https://www.sheepron.com/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
パッと見た瞬間に「期待」と「もったいなさ」を感じました。同業者とは違った特徴があるのに、それに気づいていない（もしくは表現できていない）のです。それはゴム素材自体へのこだわりとノウハウを持っているということ。シープロン「化成」という社名とグローバルメニューの【ゴムコーティングについて】【ゴム材質について】を見ただけでそう感じました。中身を拝見したところ、予想通り現状でも他社との差別化はできていますが、もっと良さを引き出せるはず。ゴム素材から独自開発できる強みを最大限に生かすことがこのサイトをさらに良くするポイントです。ゴム素材に関する技術情報や素材特性を最大限に引き出す提案、事例紹介や共同開発募集など考えられてはいかがでしょうか。
※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。
執筆者紹介
宮本栄治（株式会社コスモブレインズ取締役）
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL：https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/
