ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。
診断日:2021年11月
株式会社エヌ・ピー・シー
診断URL:https://www.npcgroup.net/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
Webを活用して情報発信したいという意欲が伝わってくるサイトです。特に【採用情報】は動画を使った会社説明や豊富な先輩インタビューが用意され、とても素晴らしいと思いました。
コーポレートサイトも見やすく整理されており好印象です。少しもったいないと思ったのはメインビジュアルが事業紹介メインのスライドで構成されている点です。事業紹介はもちろん大切ですが、貴社の強みをキャッチコピーに含めた方がより関心度は上がります。【当社の強み】で紹介している内容を盛り込むことができれば、よりユーザーの目を惹くことができるでしょう。次に事業紹介の部分ですがFA装置では「サービスの特徴」→「導入事例」→「各国の安全規格への対応」とユーザー視点でページが構成され好感をもちました。ただ、他の製品紹介では簡単な説明だけのものもあり残念な印象です。FA装置ような構成に改善されることをオススメします。最後に【イベント情報】ですが、今後の予定ではなく過去のイベント情報をサイトに載せるのであれば、参加できなかった人にも役立つようなレポートが紹介されている方が今後のイベント集客にも役立てると思います。
株式会社サンテック
診断URL:https://sun-tec.net/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
主力のコンテンツを「製品情報」と「会社案内」に絞った、シンプルなホームページです。
ほぼカスタム製作で提供されている中、装置の参考仕様や製品画像、動画なども用意されていて製品情報のページはよく作られていると思います。また、「社員ブログ」や「展示会出展情報」も継続的に更新されていて企業としての姿勢にも好感がもてます。気になった点ですが、メインビジュアルで貴社がどのような会社なのか一目でわかるような主力のキャッチコピーがあった方が良いと思います。「貼る」技術にこだわり続け、ラベル、テープ、フィルムの自動貼付装置の開発設計から製造・納入まで手がける一貫メーカーであることを強みとして打ち出してはいかがでしょうか?お問い合わせフォームがなく、メールや電話での問い合わせしかできない点も気になりました。ユーザーの利便性やネット上のセキュリティを考え、お問い合わせフォームを準備しましょう。細かい点ですが、HOMEボタンを押すとページがNot Foundとなってしまします。至急対応されたほうが良いでしょう。
株式会社ハリーズ
診断URL:https://www.hallys-corp.com/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
一見シンプルでわかりやすそうなサイトですが、中身はカタログと会社案内の焼き直しという印象で残念に感じました。製品情報は簡素なものが多く、画像で表を貼り付けているのも望ましくありません。技術情報の【ハリーズテクノロジー】はなんとなく良さそうだということはわかるのですが、数値的な裏付けや独自技術を可能にした背景などが記載されていないので説得力に欠けるように感じました。また、TOPのメインビジュアルはサイト内で一番目立つ場所なのでキャッチコピーがないのはもったいないです。メインビジュアルの下にある ”高速性と高精度を融合した 新たな付加価値を生み出す装置開発” というコピーもぱっと見てなんの会社か伝わらないので、貴社の強みを明確に伝えるコピーを考えた上でメインビジュアルに反映すると良いと思います。 お問い合わせフォームもなく、全体を通して目的の見えてこないサイトでした。コロナ禍で企業ホームページの重要性は大きく高まっているので、きちんと目的を設定した上でしっかりと更新・運営することをオススメします。
クライムプロダクツ株式会社
診断URL:https://www.climb-pro.jp/
●診断内容
この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
同業他社は「カタログと会社案内の焼き直し」という印象のホームページが多い中、独自技術であるSEAL方式の説明やケーススタディーなど、ユニークな情報があり好感が持てました。これだけでも魅力的な会社だなと感じたのですがさらに良さを引き出すためにできることはありそうです。例えばTOPページのメインビジュアルは自社の持ち味を端的に表すキャッチコピーと製品画像の組み合わせにすることをオススメします。また、今のメインビジュアルは展示会出展時の告知用に使用したほうが効果的でしょう。【ケーススタディ】も一つだけしか詳細情報を公開できないなら、その他のものは守秘義務に抵触しないよう十分配慮しながら個別に情報提供するのはいかがでしょうか。技術相談会やセミナーを企画し、その中で営業活動のフックに活用することを検討すると良いと思います。伸びしろの大きなホームページだと思いました。
※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。
執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/