Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。
診断日:2019年7月
株式会社ノーケン
診断URL:http://www.nohken.com/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。良いコンテンツが多くあるWebサイトです。
しかし、ホームページの作りが古く良質なコンテンツが探しづらくなってしまっているようです。ホームページ全体の情報を精査し整理整頓した上で、Webサイトを再構築する必要性を感じます。情報の量・質ともにトップレベルであるだけに非常にもったいない状態です。情報はあるけれど適切に配置できていない状態なのです。あちこちに埋もれている優良コンテンツを活かすことができればトップレベルのWebサイトになるでしょう。このホームページの課題はもしかしたら運営体制にあるのかもしれません。ホームページ運営を内製化しすぎていないでしょうか?もしくは日々の運営で手一杯なのかもしれません。そんな風に思えてしまいました。
関西オートメイション株式会社
診断URL:https://kansai-automation.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。会社を上手にアピール出来ているWebサイトです。
この業界では製品や技術をアピールすることに偏りがちなホームページが多い中、会社をアピールする姿勢を感じました。”業界トップ3の実力とプライド。” というキャッチコピーで【会社概要】ページへの入り口を作るなど、シンプルでわかりやすく好感が持てます。また、「わが社の特長」の中で丁寧に自社について説明できています。カスタムメイド、大阪ものづくり優良企業賞、海外メーカーとの技術提携・産学連携と会社としての実力をわかりやすい切り口でアピールできています。長期間取引を前提にすることが多い生産財では、製品や技術だけでなく会社の信頼性が強く求められるもの。そうしたニーズをよくわかっているのだと思います。会社情報だけでなく製品、技術情報も充実していてバランスよく紹介できており、英語、中国語にも対応していて隙のないホームページです。言うことはほとんどありません。ブログもとてもよくできています。個人的には「スーパーオトメちゃん」がわかりやすく親しみが持てました。
東和制電工業株式会社
診断URL:http://www.towa-seiden.co.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。専門メーカーらしさが一目でわかるWebサイトです。
第一印象は良かったのですが、他のホームページを見て目が肥えていたせいで物足りなく感じてしまいました。技術情報やサポート情報が少なく、製品情報と会社情報中心に感じられたのです。【製品案内】ではPDFやDXF、さらに取扱説明書まで誰でもダウンロードできて便利なだけに、技術情報や事例など付加価値の高いコンテンツが少ないことが残念に思いました。加えて、細かなことですがグローバルメニューが効果的に使えていないことも気になります。【求人情報】と【多言語】、特に【多言語】がもったいなく感じました。グローバルメニューに置くならば、更新回数が多くユーザーによく見られているコンテンツを選ぶ方が効果的です。ヘッダーにあるホームページ内検索を削除し、その場所に「日本語」「英語」「中国語」などそれぞれのページを置いたほうがすっきりするでしょう。1,000ページ以下のWebサイトにホームページ内検索は不要だと思います。最後に、新着情報が2014年7月で止まってしまっていることがこのホームページの状況をよく物語っているのではないでしょうか。
メイク株式会社
診断URL:http://www.make-levelsensor.jp/
●診断内容
この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。シンプルでわかりやすいWebサイトです。
レベルセンサ業界でなければこのホームページで十分かもしれません。しかし、この業界はWebサイトのレベルが高いため今のままだと埋もれてしまう可能性があります。それを回避するためには、ユーザーに選ばれる理由を作る必要があります。他社はできないこと、やりたがらないことをヒントに自社の強みを練り上げていく必要がありそうです。製品、技術、事例、サポート、実績の強みを伝える切り口で編集し直すことをお勧めします。価格、納期、品質、業界などの切り口で自社の良さを生かす戦略をつくり、Webサイトの方向性を決めるのが先決かもしれません。
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Webサイト診断※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。
執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/