耐雷トランス業界 Webサイト診断

 

ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年11月


目次

スワロー電機株式会社

診断URL:https://www.swallow.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
第一印象から端子台やトランスを扱う会社だということが伝わります。【海外電圧について】というコンテンツも親切ですし、製品カタログなども自由にダウンロードできて良いサイトだと思います。欲を言えば、貴社ならではの強みを効果的に表現できるとさらに良いサイトになるでしょう。まずはTOP下部の動画やメインビジュアルで紹介している強みをきちんとWebページ化することをオススメします。特に動画は、ビジネスユーザーの場合、会社などで音を出して見づらいという人も少なくありません。音無しで視聴しても把握できる程度にテロップを入れるというのもオススメです。また、メインビジュアルのスライドも情報量に対して切り替えが早く少しストレスに感じてしまいました。きちんとページを作成しスライドからリンクさせれば、ユーザーが自分のペースで気になった内容を閲覧できるようになると思います。 最後に、2020年9月で更新が途絶えていることも気になります。コロナ禍でホームページの重要性はどんどん高まってきているので、定期的に更新を行うようにしましょう。



鶴田電機株式会社

診断URL:https://www.tsuruta-electric.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“電源の問題を解決します。” というキャッチコピーと「輸出時の海外規格でお困りではないですか?」「条件にぴったりの受電システムがない?」などユーザーの困りごとに寄り添ったコンテンツに共感を持ちましたが、競合と比べサイトの作りが古く紹介できる情報量に差が出てしまっています。またお知らせも2017年7月以降更新されておらず、時が止まったままのサイトという印象です。ユーザーは競合と比較しながらサイトを確認することが多いので、しっかり意識して改善に取り組まれることをオススメします。次にグローバルメニューに製品ジャンルを使われているので豊富な情報が載っていると期待したのですが、ログインしないとダウンロードができない作りになっていて大変残念な印象です。製品ページを用意している企業やログインせずにダウンロードできる競合もある中、現状のままでは貴社サイトに不便さを感じてしまうユーザーも多いのではないでしょうか。
最後に「低圧配電線系統接続SPIシリーズ」のページですが、サブドメインになっているためコーポレートサイトに戻りづらい点が気になりました。サブドメインは別ウインドウで開くよう設定するなど工夫されると良いでしょう。サイトのSSL化も未導入ですし、そろそろホームページリニューアルの時期が来ているのではないでしょうか。



布目電機株式会社

診断URL:https://www.nunome.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
2021年6月にリニューアルされたホームページです。特に【採用情報】のページに力を入れられていて、企業としてのやる気や前向きな姿勢が感じられます。インタビューや座談会の様子など実際に働いている方の顔が見えて安心感もありますし、「数字で見る布目電機」は端的な数字で貴社のことを知ることができる他にはない面白いコンテンツだと思います。しかし気になった点もあります。まずトップのメインビジュアルですが、社屋の写真から “世界のモノづくりを「電源」から支える” というキャッチコピーに続きます。競合他社でも使えてしまいそうなフレーズでもったいないです。サイトを訪れたユーザーの心を瞬時に掴むような、貴社ならではの強みを盛り込んだキャッチコピーにするとさらに良くなるでしょう。図面・CADデータのダウンロードにはすべて「会員ログイン」や「お問い合わせ」が必要で新規ユーザーには敷居が高くなっています。会員ログインが必要なもの・不要なものを精査し、無料ダウンロードできるものと分けた方が良いでしょう。最後に【導入事例】はユーザー目線の良いコンテンツだと思いますので、継続して更新していくようにしましょう。



相原電機株式会社

診断URL:https://www.e-aiharadenki.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
標準品に関しては仕様を比較しやすく、CADデータや結線図のダウンロードもスムーズにできるほか販売代理店の情報も親切でよくできています。他のトランスメーカーのサイトはカスタム対応に力を入れているところが多かったので、販売代理店を大切にして標準品を選びやすくしていることで他メーカーとの違いがわかりやすかったです。その反面、電源トランスの標準品はミスミ、RSコンポーネンツ、モノタロウなどネット通販での販売も多いので小口対応や短納期対応などのニーズがあるユーザーをケアする点では今のサイトでは不十分かもしれません。通販業者や販売代理店、競合メーカーとの間でどのようにビジネスを進めるのか?そして、どのようなユーザーニーズに対応するのか?戦略が明確になるとさらに良いサイトになると思いました。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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